骨密度を上げる食事とは?30~40代女性が知っておくべき骨と栄養のこと

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骨を丈夫にするために「牛乳を飲みなさい」「小魚を食べなさい」と言われて育った人は多いでしょう。今は自分の子どもに同じことを言っているかもしれませんね。
でも、あなた自身は骨に良い食生活をしていますか?
女性は更年期を過ぎると急激に骨密度が低下します。将来、骨粗しょう症になるリスクを下げるために、30~40代から気を付けたい食事のポイントを紹介します。

骨の健康に欠かせない3つの栄養素

骨づくりに必要な栄養素といえば、まず「カルシウム」が思い浮かびますね。牛乳や小魚は、カルシウムの供給源として毎日摂りたい食品のひとつです。でも、カルシウムさえ補給していればOKというわけではありません。
カルシウムは腸で吸収されますが、成長期を過ぎると、カルシウムの吸収率は徐々に低下します。つまり、子どもと同じ量の牛乳を飲んでも、体内で利用されるカルシウムはあなたのほうが少ないのです。
そこで重要になるのが「ビタミンD」。ビタミンDにはカルシウムの吸収を高める働きがあります。
さらに、カルシウムを骨にくっつけるためには、「ビタミンK」も欠かせません。通常の食生活でビタミンKが不足することは稀ですが、骨のためにはたくさん摂ったほうが良いと考えられています。

【カルシウムが多い食品
乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ)、魚介類(しらす干し・桜エビ・サバ缶)、大豆食品(豆腐・納豆・油揚げ)、青菜(小松菜・ほうれん草・水菜)

【ビタミンDが多い食品
魚介類(サケ・イクラ・しらす干し・サンマ・うなぎ)、天日干ししたキノコ類

【ビタミンKが多い食品
納豆、青菜(小松菜・ほうれん草・春菊・モロヘイヤ・ツルムラサキ・菜の花)

過度な食事制限は絶対にやめて!

丈夫な骨をつくるには、先に挙げた栄養素や食品を積極的に摂るだけでなく、バランス良く食べることが大切です。体型が気になるからといって、食事を抜いたり糖質を極端に減らしたりすると、必要なエネルギーや栄養素が不足し、骨密度が一気に低下しかねません。
そもそも痩せ過ぎは骨粗しょう症のリスク因子です。太り過ぎも良くありませんが、無茶なダイエットをすると、若くても骨粗しょう症になる場合があります。
まずは1日3食、なるべく決まった時間に食べ、ちょうど良い体重をキープしましょう。ごはんとみそ汁を軸として彩り豊かな食卓にすると、自然に栄養バランスが整います。

味の濃い加工食品や嗜好品はほどほどに

骨のために積極的に摂りたい食品がある一方で、控えたほうが良い食品もあります。
例えば、インスタント食品やスナック菓子、清涼飲料水、練り物などの加工食品には、カルシウムの吸収を妨げる「リン」が多く含まれています。
また、「カフェイン」や「アルコール」もカルシウムの吸収を悪くします。特にアルコールは摂取量が増えるほど骨折のリスクが高まるとされているので、ほどほどにしましょう。
さらに、「塩分」を摂り過ぎると、尿と一緒に排泄されるカルシウムの量が増加します。血圧が気になる人はもちろんですが、骨の健康のためにも、塩分はできるだけ控えましょう。

骨の細胞に働きかける「MBP」をプラスしよう

30~40代になると、閉経後の骨密度低下や、親の骨密度も心配になりますね。そんな方におすすめしたいのが「MBP」という成分です。「MBP」は牛乳にほんの少し含まれる機能性たんぱく質で、骨を壊す細胞の働きを抑え、骨をつくる細胞の数を増やし活性化します。つまり、骨の新陳代謝を改善する働きがある成分なのです。
少し前まで、大人になってから骨密度を上げるのは難しいと言われていましたが、「MBP」を摂取することで、更年期以降や高齢の女性でも骨密度が高まる可能性が示されました。骨は毎日生まれ変わっていますから、骨のケアをするのに遅すぎるということはないのです。

まとめ

骨密度を上げるには、バランスの良い食事に加えて、運動や日光浴も欠かせません。食事ではカルシウム・ビタミンD・ビタミンKだけでなく、たんぱく質も不足しないように補いましょう。毎日の食生活に「MBP」をプラスすると、より骨密度が高まる可能性がありますので、試してみてはいかがでしょうか。

【大きな誤解】骨の健康=高齢者の問題ではありません!

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文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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