人生を豊かに過ごすには、一生のパートナーである骨を大切にしなければいけません。
しかし骨は年を重ねるにつれ弱くなってしまいます。
そこで、骨が一生元気でいるためには少し工夫が必要です。難しいことをするのではありません。
普段は見えない骨にも気を配り、3つのことを意識して日常生活に取り入れましょう!
骨密度が低下すると骨の内部がスカスカに
「骨密度が低下すると骨粗しょう症になりやすい」と聞いたことはありませんか?
骨密度が低下すると骨の内部がスカスカになるため、骨の強度も低下してしまいます。
こうして骨折しやすくなる病気を、骨粗しょう症といいます。
骨折をしてしまうと日常生活に影響が出てしまいますし、骨折箇所によっては要介護の原因になるかもしれません。
何歳になっても元気に活動するために、骨の健康にも気を配りたいですね。
骨粗しょう症の主な原因は加齢や閉経など
肌が荒れたら目に見えるのですぐに気付くことができ、食事や睡眠、スキンケアなどに気を配ることができます。
しかし、骨の状態を目にすることはできません。いつの間にか骨粗しょう症になっていたということがあり、骨粗しょう症の主な原因は加齢や閉経といわれています。
骨の中に含まれるカルシウムなどのミネラルとコラーゲンの量を骨量といい、骨量が一生の中でもっとも多くなるのは、男性で20歳、女性で18歳といわれています。
40歳くらいまで維持できますが、その後は加齢とともに気づかないうちに低下していってしまうのです。
女性の場合は骨密度を維持する働きがある「エストロゲン」という女性ホルモンも影響します。
エストロゲンには、新しい骨をつくる細胞と古い骨を壊す細胞の作用のバランスを取る働きがあります。
閉経によりエストロゲンが減少すると、バランスを取ることが難しくなり急激に骨密度が低下してしまうのです。
その結果、知らない間に骨粗しょう症になっていたということが起こってしまいます。
骨密度を増やすためにできる3つのこと

加齢や閉経をどうにかすることはできませんが、骨密度を増やすためにできることはあります。
①食事
骨密度を増やすためには、骨の栄養になる食品を積極的に摂りましょう。
骨の主成分はカルシウム。カルシウムが豊富な牛乳や乳製品、小魚や海藻類はもちろん、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを摂るのもおすすめです。
ビタミンDは鯖や鮭、きのこなどに多く含まれています。
②骨に適度な負荷がかかる運動
骨は負荷がかかると強くなろうとする働きがあるため、運動も大切です。
無理に激しいスポーツをする必要はありません。まずは歩くことを心がけてみましょう。歩くとかかとから骨が刺激され、骨の強さが増すといわれています。
③日光浴
実は日光浴も骨を強化するためには大切です。
日光浴をすることで体内でビタミンDがつくられます。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるため、食事から摂るだけでなく日光浴も上手に取り入れるのがおすすめです。
骨密度を増やして一生のパートナーを守ろう!
病気にならないように気をつかっていても、骨の健康にまで気が回っていないことがあります。
くしゃみをした拍子や、転んで手をついただけで骨が折れた、などのように、軽微な力で骨折をおこし、骨粗しょう症になっていたことが判明する場合があります。
元気に活動するには、骨が健康でなければいけません。
骨密度を増やして一生のパートナーを守りましょう!
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医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター