骨密度の正常値って知ってますか?女性が欠かせない骨の健康チェック

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年齢とともに気になってくる骨密度。特に女性は50代以降、急激なホルモンバランスの変化によって骨粗しょう症のリスクがぐんと高くなります。とはいえ、骨密度はどのくらいが正常で、どのように自分の骨密度や骨の健康状態を調べればいいかわからないという方も多いはず。
そこで今回は、骨密度に関する疑問やチェック方法を解説していきます。

骨密度の正常値って?

骨密度というのは、骨の強さや成分の密度を測るための指標のこと。骨粗しょう症の診断基準になっているものです。

骨密度の数値は、健康な若い女性(20~44歳)の骨量の平均値と比べて自分が何%かで表されます。正常値は80%以上、70~80%が骨量減少気味のライン、70%未満になると骨粗しょう症と診断されます。

女性の場合、この骨密度は20歳頃をピークにそれ以降は減少し、閉経を迎える50歳頃から激減します。そのため、減少率は男性よりも女性の方が大きいのです。

自分の骨密度を知る方法

自分の骨密度は、残念ながら自力で測定することは出来ません。そのため、病院や保健所など専門の施設で次のような検査を受ける必要があります。

・DEXA(デキサ)法…腰椎や脚の付け根などをX線使ってから測定する。全身の正確な骨密度を測定できる最も優れた検査法。
・MD法…手の指の骨をX線写真を撮り、その画像の濃淡で解析する方法。手軽なため、小さなクリニックなどでも使われ普及している。
・超音波法…かかとやすねなどから超音波で測定する。妊娠中やその他の理由でX線検査が受けられない人でもできる。

こんな人は要注意!自分の骨の健康状態をチェック

ここで、骨の健康状態をセルフチェックしてみましょう。
当てはまる項目が多ければ多いほど、今の骨の健康状態が気になるところ。食事や生活習慣を見直して、少しずつ改善し予防していくことから始めましょう。
また、1つでも当てはまる、気になることがあるという人は、一度しっかりと専門機関を受診してみることをおすすめします。

  1. [女性]閉経を迎えた[男性]70歳以上である
  2. 体格はどちらかといえば細身だ
  3. 牛乳、乳製品をあまり摂らない
  4. 青魚、豆腐をあまり摂らない
  5. 身体を動かすことが少ない
  6. 天気のいい日でも、あまり外に出ない
  7. お酒はよく飲むほうだ
  8. たばこをよく吸う
  9. 最近背が縮んだ気がする
  10. 最近、背中が丸くなり、腰が曲がってきた気がする
    ※「10.」に該当する場合、チェックの数に関わらずお医者さんに相談しましょう

太田博明先生(川崎医科大学産婦人科学2 特任教授/川崎医科大学総合医療センター産婦人科特任部長)考案

30~40代は予防対策、50代以降は定期的な検査がおすすめ

骨量の変化がそれほど大きくない40代までは、日頃から骨の健康を維持するための生活を心がけて予防していきましょう。カルシウムやビタミンDをしっかり含む栄養バランスのよい食事、適度な外出や運動と睡眠。ごくごく当たり前のことですが、こうした積み重ねが欠かせません。

また40代までの時期に、一度自分の数値を測っておくのもおすすめです。その後、50代以降に大きく減少した際にどの程度変化したのか比較もできます。

女性の場合、骨の状態が変わる50歳頃からは、年に一度は調べたほうがよいといわれています。しかしながら、骨密度検査は他の検診に比べて受診率が低いのが現状。

多くの人が自分の骨の健康状態を知らないまま、痛みや骨折などの症状が出てはじめて気づくということに。特に骨粗しょう症の場合、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。わかったときにはすでに症状が進んで手遅れになっていた、というようなことがないように、定期的に検査しておきましょう。

自分の骨密度を知ることは、自分の身体を知ること

骨の中身は外から見えないため、つい「自分は大丈夫!」と思ってしまいがちですが、20代の若い頃と今、そして他人とも身体の状態は違います。骨量は一度減ってしまうと元に戻すことが難しいもの。だからこそしっかりとチェックして、予防策を取っていくことが大切です。

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監修: 森 敦幸(もり のぶゆき)

医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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文責:島田 みゆ(しまだ みゆ)

文責:島田 みゆ(しまだ みゆ)

社会人教育関連の会社で約10年、ビジネススキル系講座の企画編集開発を担当。企業が抱える課題や家族の病気と向き合うなかで、心と身体の健康の重要性を強く感じ、プライベートではヨガ講師に。現在はフリーのライター・編集者として、食や健康、ヨガ、旅に関するテーマの取材&インタビュー、執筆を中心に活動している。

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