骨密度は上がる?30~40代の女性に必要な3つのこと

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一般的に骨の成長は20歳頃までで、「もう骨密度は上がらない」「骨を強化するのは難しい」と思っていませんか? そんなことはありません。近年は、新たな薬の開発やさまざまな研究によって、骨密度は「絶対に上がらないもの」ではなくなっています。
この記事では、30代以降の女性には絶対に知っておいて欲しい、骨密度アップに必要なポイントについて解説していきます。

30~40代でも骨密度は上げられる?

一般的に、骨量が増えるのは成長期までで、ピークは20歳頃、40代以降は減っていくといわれます。そのため、骨の成長が止まった後は変化せず、骨密度は上がらないと思われているかもしれませんが、近年は骨粗しょう症の新しい治療薬や研究が進み、骨密度は‟絶対に上がらないもの”ではなくなっています。また、骨は大人になると変化しないどころか、日々活発に新陳代謝が行われており、年齢に関係なく、新しい骨に生まれ変わっているのです。

特に女性は、女性ホルモンのバランスによって男性に比べると骨密度が下がりやすく、40代を過ぎた頃からその影響が顕著に表れてきます。だからこそ、30代以降は骨の生まれ変わりを促進させ、骨密度を上げるための食事、運動、生活習慣で準備し始めることが必要です。

女性の骨密度アップに必要なこと①食事

骨密度を上げるには、まず食事から。健康な骨作りに役立つ「カルシウム」「ビタミンD」「ビタミンK」の3つの栄養素はしっかり摂りましょう。
「カルシウム」は骨を構成している重要な要素です。ただ、カルシウムは摂取しても身体で吸収されにくいため、吸収率を高める「ビタミンD」が欠かせません。さらに、カルシウムから強い骨をつくるためには「ビタミンK」が必要になります。
加えて、たんぱく質不足も骨密度や女性ホルモンの低下につながるので摂りたい栄養素。女性は美容や健康のためにと、野菜多めで肉や魚は避けがち。加えて年齢とともに、食が細くなったり脂っぽい食事を控えたり、自然とたんぱく質摂取量が減ってしまいます。蒸したり煮たり調理法を工夫する、手軽な缶詰を取り入れるなど、補っていきましょう。

女性の骨密度アップに必要なこと②運動

骨は、負荷をかけることで強く生まれ変わります。骨密度アップのためには、骨にしっかりと刺激を与える運動が欠かせません。ジャンプ、歩く、走るといった動きが効果的です。決して激しい運動や、身体に負荷がかかる運動をする必要はありません。気軽に始められる運動として、ランニングやジョギング、散歩、縄跳び。楽しみながらできるテニス、卓球、バドミントン、ダンスなどを始めてみるのもどうでしょうか?

ただ「あらためて運動となるとハードルが高い」「そもそも運動は苦手」という方もいるでしょう。その場合は、普段の生活の延長でできる「ながら運動」をおすすめします。エレベーターやエスカレーターではなく階段を使う、ひと駅分歩く、電車やバスの待ち時間、料理中や歯磨き中にかかとの上下運動をするといったことも効果的です。

女性の骨密度アップに必要なこと③生活習慣

骨密度の低下には、生活習慣が大きく影響します。

飲酒は適量ならOKですが、過度な飲酒は利尿作用を促進させ、必要なカルシウムまで身体の外に排出してしまいます。また、タバコはカルシウムの吸収を抑えたり、女性ホルモンの分泌を妨げます。ダイエットのし過ぎも、女性ホルモンの分泌の減少や骨の栄養不足に。

骨密度をアップさせるためには、適度な酒量(約20g /1日=ビール‥500ml、缶チューハイ‥1本、ワイン‥グラス2杯弱、日本酒‥1合、焼酎‥110ml程度など)にとどめ、タバコは控え、バランスよく食べることを意識しましょう。

また、女性ホルモン(エストロゲン)が低下すると骨密度が低下します。ただでさえ、年齢とともに減少していく女性ホルモンをより減らさないために、ストレスを溜めない、たっぷりと良質な睡眠をとるなど、日常生活習慣も整えていくようにしましょう。

30代以降の骨密度アップには、継続が大事

骨は一日二日では強くなりません。加齢による骨密度の低下は避けられないため、対策しなければ自然と弱くなっていきます。そのため、骨密度アップのための食事、運動、生活習慣は小さなことからすぐ実践し、細く長く続けることが大事。30代以降は、骨の健康維持+骨の強化を意識した生活スタイルで過ごしていきましょう。

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監修: 森 敦幸(もり のぶゆき)

医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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文責:島田 みゆ(しまだ みゆ)

文責:島田 みゆ(しまだ みゆ)

社会人教育関連の会社で約10年、ビジネススキル系講座の企画編集開発を担当。企業が抱える課題や家族の病気と向き合うなかで、心と身体の健康の重要性を強く感じ、プライベートではヨガ講師に。現在はフリーのライター・編集者として、食や健康、ヨガ、旅に関するテーマの取材&インタビュー、執筆を中心に活動している。

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