肥満の人は骨密度が高いのに骨折しやすい!?理由を知って骨折を防ごう

ヘルスケア
FacebookTwitterLine

体重と骨密度に深い関係があることをご存知ですか?
一般的に、年齢・性別・身長が同じなら、体重が重い人のほうが骨密度は高いといわれています。
一方で、肥満の人は骨密度が高くても骨折しやすいそうです。なんだか矛盾を感じますね。

でも、理由が分かれば、骨折を防ぐために大切なことが見えてくるはず。
肥満の人もそうでない人も、骨の健康を考えた体重管理を始めましょう。

肥満でないなら減量しなくて良い

30~40代になって、体型が変化してきた人も多いのではないでしょうか。スタイルが気になるからといって、すぐに「痩せなければ」と考えるのは危険かもしれません。
日本人を対象とした多くの研究で、「体重と骨量は正の相関にある」ことが示されています。つまり、体重が重いほど骨密度は高くなる傾向があるのです。

骨は負荷に応じて強くなることも分かっており、体重は骨にとって最も基本的な負荷になります。ダイエットをすると骨密度が低下するといわれるのは、カルシウムなどの栄養不足もありますが、減量によって骨にかかる負荷が小さくなることも要因です。

では、骨のためには太っているほうが良いのかといえば、そうとも限りません。肥満の人は普通体重の人に比べて、骨折しやすいといわれています。その理由を見ていきましょう。

肥満の人が骨折しやすい3つの理由

肥満の人が骨折しやすいとされる理由の1つは、転倒のリスクが高いこと。肥満の人は一般的に運動能力が低いことがあり、身体のバランスを崩しやすいとされています。体脂肪がクッションの働きをするため、痩せている人が転んだ場合よりも骨折しにくいという報告もありますが、頭部、手や足などそもそも体脂肪がつきにくい部位もあるため転ばないに越したことはありません。

2つ目は、内臓脂肪の蓄積にともなって、骨の新陳代謝のバランスが崩れること。骨は古くなると壊され、そこに新しい骨がつくられますが、内臓脂肪が増えすぎると、骨を壊す反応が骨をつくる反応を上回り、骨密度が低下すると考えられています。

3つ目は、ビタミンDの作用不足です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける作用があります。肥満の人ではビタミンDの血中濃度が低い傾向があり、カルシウムが十分に体内に取り込まれず不足しやすい可能性が示されています。

まずは自分の適正体重を知ろう

上記のように、骨にとっては太りすぎも痩せすぎも良くありませんが、あなたは自分が太っているか痩せているか、きちんと把握していますか?他の人や若い頃の自分と比べたりするのではなく、客観的に判断することが大切です。
身長に対して、どのくらいの体重が適正なのかを知るには、BMI (Body Mass Index)を目安にしましょう。

BMIとは、【体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)】で算出される体格指数のこと。18歳以上では、BMI値が18.5未満を「痩せ」、18.5以上25未満を「普通」、25以上を「肥満」と判定します。

例えば、身長が160cmで体重が60kgなら、BMIは23.4(60÷1.6÷1.6)なので「普通」。同じ身長で65kgの人では、BMIは25.4(65÷1.6÷1.6)なので「肥満」となります。

減量するなら筋トレを加えよう

BMIが「肥満」判定の人は、できるだけ「普通」を目指して減量したほうが良いでしょう。ただし、急激に痩せると骨密度が大幅に低下するため、1ヶ月1~2kgペースの減量が理想です。

また、食事制限だけで体重を落とすと、脂肪よりも先に筋肉が減ってしまいます。筋肉は骨を守る役割もありますから、減量の際には筋トレを取り入れましょう。

体脂肪を減らすには、筋トレ後にウォーキングや水泳などの有酸素運動を行うと効果的です。筋トレをすると成長ホルモンの分泌が増え、脂肪燃焼効果がアップします。筋トレは2~3日おきに行うのが良いとされていますので、曜日を決めると続けやすいかもしれませんね。

30~40代の女性は骨のための体重管理を

女性は閉経前後から骨密度が加速度的に低下しますので、それまでにできるだけ骨密度を高めておくことが重要です。また、女性ホルモンが減ってくると、内臓脂肪がつきやすくなります。肥満を防いで転倒・骨折のリスクを下げるためにも、今のうちから体重管理と筋トレを習慣にしましょう。

こちらの記事も読まれています

FacebookTwitterLine
文責:上辻知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

この記事を読んだあなたにおすすめ

TOP