今すぐ母に教えたい!10年後も動ける身体でいるために必要なこと

なぜ骨ケアが必要なのか
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年齢を重ねると身体の不調や病気の心配がつきまといますが、骨の健康は気にしていますか?
実は、高齢の女性が要介護になる原因として多いのが、骨のトラブルなどによる「運動器障害」。
転んで骨折し、そのまま寝たきりという事態にならないためにも、骨をもっと丈夫にしたいですね。
今回は、シニア世代にも役立つ「骨量を高める方法」をご紹介します。

骨折するまで意識されない骨

高齢になると、血圧やコレステロールを気にしている人は多いでしょう。動脈硬化からくる心血管系の病気は怖いですからね。でも、骨折のリスクについてはどうですか?

骨粗しょう症のことは何となく知っていて、「気をつけないとなぁ」くらいには思っているかもしれません。けれども、自治体が行っている骨粗しょう症検診の受診率は約5%とされています。おそらく、ほとんどの人が自分の骨の状態を把握していないのが現状です。

骨粗しょう症の怖さは、知らず知らずのうちに進行し、骨折するまで気づきにくいこと。骨折の原因も、「つまずいて手をついた」とか「くしゃみをした」など、ごくわずかな衝撃だったりします。

人生100年時代、現状維持で良いの?

骨量は20歳前後で最も高くなり、40歳を過ぎると徐々に低下するといわれます。40代になると、体力の衰えも感じ始めます。疲れるからといって動かないでいると、筋力も低下し、どんどん動けなくなっていくでしょう。

一方で、目標を持って運動している人は、いくつになってもハツラツとしています。健康づくりのためにマラソンを始める方も多いですね。トレーニングによって自己記録を更新する人も少なくありません。

年齢を重ねると、何事も「現状維持」で満足しがち。でも実は、元気な人ほど「アップデート」しているのではないでしょうか。スポーツに限らず、パソコン教室で新しい技を身につけたり、流行のファッションをとり入れたり、小さな挑戦を楽しむことが若さの秘訣です。

骨はまだまだアップデートできる!

人生100年時代は、「元気な身体」と「前向きな気持ち」を持てるかどうかで、満足度や幸福度が変わってきます。そこで重要になってくるのが「骨の健康」です。骨は日常生活でほとんど意識しませんが、高齢者では骨折から寝たきりになる可能性もあります。

特に閉経後の女性は、骨粗しょう症のリスクが高くなるため要注意。現状維持も難しくなる骨の健康ですが、実はアップデートする方法があるのです。

高齢期の女性を対象とした試験で、「MBP」という機能性たんぱく質を1年間摂取すると、かかとの骨量が上昇したという研究報告があります。

骨の新陳代謝を改善する「MBP」

お肌がターンオーバーによって生まれ変わるように、骨も新陳代謝しています。
「MBP」は、牛乳にほんの少し含まれる成分で、骨の新陳代謝を改善する働きがあるのです。

骨の中にはたくさんの細胞が存在し、古くなった骨は「破骨細胞」によって壊されます。そこに「骨芽細胞」が集まってきて、新しい骨をつくるのです。この2つの細胞がバランスよく働くことが骨の健康に欠かせません。

「MBP」は破骨細胞と骨芽細胞の両方に働きかけて、バランスを整える作用があります。つまり、骨を壊す破骨細胞の過剰な働きを抑制し、骨をつくる骨芽細胞を増やすことで、骨量を高めてくれるわけです。

人生の幸福度や満足度を左右する骨の健康。「MBP」の摂取によって、70歳からでも骨量がアップする可能性が示されました。
長い人生をもっと楽しむために、骨のアップデートを考えてみませんか?

▼動画で解説

監修: 森 敦幸

医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。
公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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