ダイエットだけじゃない!オートミールの健康効果とおいしい食べ方

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ダイエット食材として不動の人気を誇るオートミール。
一方で、「風味や食感が好きになれない」「どうやって食べれば良いか分からない」という声もちらほら。
そこで今回は、オートミールの健康パワーを深掘りし、もう一度チャレンジしてみたくなる食べ方のアイデアを紹介します。

そもそもオートミールを食べると本当に痩せるの?

「オートミールで〇kg痩せた!」という記事は、ちょっと検索するだけで、ざくざく出てきます。もとの体重や食習慣の違いもあるので数値はさておき、痩せる理由としては、他の主食に比べて糖質が少なく、食物繊維やビタミン・ミネラルが多いことが挙げられます。

特にオートミールの食物繊維は、水溶性食物繊維の割合が多いのが特徴。食物繊維は大きく分けて水溶性と不溶性があり、野菜、きのこ、豆、芋、米などに含まれる食物繊維の多くは不溶性なので、水溶性食物繊維は意識しないと摂りにくい栄養素です。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維はどちらも便通を良くしてくれますが、ダイエット効果が大きいのは水溶性食物繊維だと考えられます。

水溶性食物繊維からつくられる短鎖脂肪酸がすごい!

水溶性食物繊維がダイエットに役立つ理由は主に2つ。

1つ目は、糖質の吸収をゆるやかにして、血糖値の上昇を抑えてくれることが挙げられます。血糖値が上がると脂肪の合成が促進されるため、ダイエット系のサプリメントには、難消化性デキストリンやイヌリンといった水溶性食物繊維がよく使われています。

2つ目は、腸内細菌がつくりだす短鎖脂肪酸の材料になること。この短鎖脂肪酸こそ、腸内環境を整え、痩せ体質にしてくれる本命物質だとされています。

水溶性食物繊維から短鎖脂肪酸がつくられると、腸内が酸性になり、悪玉菌の増殖が抑えられます。それだけでも良い効果がありますが、さらに短鎖脂肪酸は腸から吸収されて血管に入り、脂肪の合成を抑制したり、エネルギー消費を高めたりして、肥満を防ぐ働きがあるといわれています。

オートミールは骨の健康にも役立つ

水溶性食物繊維を多く含むオートミールは、ダイエット食材であると同時に、腸活食材としても優秀。腸は骨の健康とも深く関わっており、腸内環境が整えばカルシウムの吸収がスムーズになるだけでなく、ビタミンKの産生も増えると考えられます。

ビタミンKはカルシウムを骨に定着させるために欠かせない栄養素ですが、普段の食生活で意識して摂っている人は少ないかもしれません。それでもあまり問題にならないのは、腸内細菌がビタミンKをつくってくれるからです。

ビタミンKは通常の食生活では不足しにくいとされていますが、腸内環境が乱れ、ビタミンKを産生する腸内細菌が減ってしまうと、不足のリスクが高まります。つまり、腸活によって腸内環境を整えることは、骨の健康にとっても重要なのです。

【要チェック】今から骨の健康を気にすべき理由

ごはんの代わりに!オートミールのおいしい食べ方をご紹介

ダイエットにも骨にも良いとなれば、オートミールをとり入れてみたいと思いませんか?オートミールはそのままでも食べられますが、ごはん(米)のようにして食べるのがおすすめです。

オートミール30g(1人前の目安量)に水50mlを加え、電子レンジで1分ほど加熱すると、ごはんのようになります。それでもまだ食べにくい場合は、雑炊やリゾット、炒飯、お茶漬けなどにしてみてはいかがでしょうか。

海外ではオートミールをそのまま牛乳で煮て食べるのが一般的ですが、牛乳で煮るにしても、あらかじめ米のようにしておいたほうが、食感が良くなります。さらに、コンソメと塩こしょうで味付けし、最後にチーズを加えれば、あっという間にミルクリゾットの完成。

牛乳の代わりにトマトジュースを使えばトマトリゾットになりますし、和風だしと卵、中華だしとキムチなど、いったん米のようにしてしまえば、様々なアレンジが楽しめます。
ごはんを炊く手間と時間を考えれば、オートミールのほうがお手軽かもしれません。ぜひ試してみてくださいね。

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文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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