サウナはメリットがいっぱい!サウナで「整う」理由と効果的な入り方

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「サウナで整う」という言葉を見聞きしたことはありませんか?
サウナで汗を流した後、水風呂に入ったときの爽快感や、休憩中の何ともいえないリラックス感を指す表現ですが、サウナ未経験者にとっては理解しにくい感覚かもしれません。
そこで今回は「サウナで整う」を掘り下げ、サウナのメリットや効果的な入り方について解説します。

サウナで「整う」とは?

サウナ愛好家がよく口にする「整う」という言葉。
「何が整うの?」と思ったりしますが、ニュアンスとしては、【サウナ→水風呂→休憩】を繰り返すことで、心身ともに調子が良いと感じられる状態を指すようです。

サウナを題材にした漫画やテレビドラマから一気に広がったものですが、温かいお湯と冷たい水に交互に浸かることを「温冷交代浴」といい、自律神経が整うとされています。
サウナも温かい所と水風呂のような冷たい所に交互に入ることで、温冷交代浴と同様の効果が得られるのでしょう。サウナで「整う」のは、自律神経なのかもしれません。

自律神経は全身を緊張させる交感神経と、リラックスさせる副交感神経からできており、この2つがバランスを取りながら血圧や体温、内臓の機能などを調節しています。
ストレスが多いと血圧が高くなったり、胃腸の働きが悪くなったりするのは、交感神経が強くなりすぎて自律神経のバランスが崩れるためです。

温冷交代浴は温度差によって交感神経を刺激し、その反動で副交感神経を活発にするもの。交感神経と副交感神経の両方が鍛えられ、全身の調子が良くなると考えられます。
※ただし、水風呂は急激に血圧が上がるため、心臓病や高血圧などのリスクが高い人にはおすすめできません。

サウナは美肌やダイエットにも効果的

自律神経に働きかける以外にも、サウナのメリットはたくさんあります。よくいわれる美容・健康効果を見ていきましょう。

① 血行促進

体が温まると、熱を放散するために末梢の血管が広がり、血液が流れやすくなります。
お風呂や温泉でも血行は良くなりますが、サウナは水圧がかからないため、血管が広がりやすく、サウナ浴中は全身をめぐる血液の量が通常時の2倍ほどに増えるとされています。

② 疲労回復・快眠効果

血流がアップすると、全身の細胞に酸素や栄養素が行き渡り、老廃物の除去が促進されるため、疲労回復につながります。
また、サウナで大量に汗をかくと心地良い疲労感が得られ、夜はぐっすり眠れるという人が多いようです。

③ 美肌効果

血行促進は美肌づくりにおいても重要。血行が悪くなるとターンオーバーが乱れ、肌荒れやくすみの原因となります。
さらに、汗は天然の美容液ともいわれ、肌を守るバリアとしての機能があります。

④ 体臭予防

汗にはサラサラとした「良い汗」とベタベタの「悪い汗」があり、悪い汗は嫌なニオイがします。普段あまり汗をかかない人は汗腺の機能が低下し、ベタベタの汗をかきやすいため、サウナで汗腺を鍛えることで、体臭の予防につながるでしょう。

⑤ ダイエット効果(代謝アップ)

サウナに入っただけで痩せるわけではありませんが、血行が促進されることで代謝アップが期待できます。1日の消費カロリーの7割近くを基礎代謝が占めるため、代謝アップがダイエット成功の鍵だといわれます。
なお、サウナから出た直後は体重が減りますが、脂肪が燃焼されたのではなく、汗で水分が出て行っただけ。血流を妨げないためにも、しっかりと水を飲んで補いましょう。

⑥ リフレッシュ効果

サウナに入ると、汗と一緒に心の疲れも流れていくような爽快感があります。
また、スマホが手放せない人や、いつも時間に追われているような人にとっては、サウナで何もせずボーッと過ごすことで、頭がすっきりするのではないでしょうか。

サウナで「整う」ための効果的な入り方

サウナの楽しみ方は人それぞれですが、サウナで我慢しすぎると、のぼせてしまいます。
無理をせず、サウナに入る時間や温冷交代浴を繰り返す回数を調節することが大切ですが、目安としては、【サウナ5~10分→水風呂1~2分→休憩10分程度】を1セットとし、2~3セットくらいが良いでしょう。

そして、絶対におろそかにしてはならないのが水分補給です。
サウナ10分、水風呂2分、休憩10分で、約300~400mlもの汗をかくといわれています。それを3回繰り返すと1ℓ以上の水分が身体から出ていくことになります。
気持ちの良い汗をかくためにも、こまめに水を飲みましょう。

また、汗と一緒にナトリウムやカルシウムなどのイオン(電解質)も出ていくため、水分補給にはスポーツドリンクが良いといわれますが、糖分も多いので要注意。失われた水分をすべてスポーツドリンクで補うより、普通の水を飲みながら合間にスポーツドリンクをはさむのはいかがでしょうか。

まとめ

サウナのような温冷交代浴には自律神経を整える効果があるとされ、病院に行くほどでもない「何となく不調」が改善される可能性があります。血行促進による疲労回復や代謝アップ、汗をかいてリフレッシュできることもサウナのメリットです。

ただし、血圧や心拍が急激に上がるので、体調に不安がある人は自重しましょう。くれぐれも無理をせず、適切に水分補給をすることが「サウナで整う」秘訣です。

また、汗とともにカルシウムが流出すると、骨からカルシウムが溶け出しやすくなります。汗をかくことは良いことなので、日頃からカルシウムの多い食事を心掛けてサウナを楽しみましょう。

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文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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