骨密度が低いですね、といわれてからできること

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女性には人生に二度、骨粗しょう症になりやすくなるきっかけがあります。1つ目は出産。そして2つ目が閉経です。特に閉経はホルモンバランスが崩れることで、急激に骨密度が下がるきっかけとなります。
検診などで思いがけず「骨密度が低いですね」といわれてしまったとき、日常生活で気をつけておくとよいことをまとめました。

まずは自分の生活を見直してみよう

データによると骨量が一生の中でもっとも多くなるのは、男性で20歳、女性で18歳といわれており、40代以降、下がり続けます。また女性は、出産により授乳が始まるとカルシウムを赤ちゃんに与えるため、骨密度が下がりがちです。さらに、50代あたりで閉経により女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、急激に骨密度が低下することがあります。

しかし、「もう40歳を過ぎているし、今更取り組んでも遅いかも」と不安になる必要はありません。骨は一生、生まれ変わり続けるからです。
骨密度は年齢とともに下がり続けますが、その減少を緩やかにすることによって、骨粗しょう症になるリスクを減らすことはいくつになっても可能です。

まずは普段の生活を見直してみましょう。
カルシウムは足りていますか?
運動不足ではないでしょうか?
日光に当たらない生活が続いていないでしょうか?

これらはすべて骨を強くするために大切なことです。

骨密度を上げる習慣を取り入れてみよう

いくつになっても、骨を強くする習慣の基本は「カルシウムの摂取」と「骨に負荷のかかる運動」です。
骨を強くするためにはカルシウムを含め、栄養バランスの良い食事を取るように心がけましょう。

ダイエットをする際にも、食事を抜くなど安易に摂取カロリーを減らすのではなく、栄養は普通に取りつつ炭水化物を減らす、おやつをやめる、運動をするなど、骨密度を下げないダイエットの仕方を考えましょう。

運動は少し骨に負荷のかかる運動がおすすめです。趣味でスポーツをするのも良いですし、通勤時などにウォーキングしたり、階段を使うなど忙しい日常でも取り組める運動でも構いません。

また、日焼けによる肌ダメージを恐れるあまり、日光を過度に遮ることは避けましょう。日光にはカルシウム吸収を助けるビタミンDを体内でつくり出すなど、骨を強くするためにプラスの作用があるからです。手の甲が30分程度日光にあたるだけでも効果があります。

骨密度はそう簡単に上がらない

「骨密度を上げないと」と、慌てて骨を強くしようと思っても、骨密度はなかなか急には上がりません。
カルシウムは一度に大量に摂取しても一定以上は吸収されないため、毎日の食生活で補い続けるようにしましょう。

牛乳や乳製品はカルシウム吸収率が高くおすすめですが、他に小松菜、しらす干しや海苔など、カルシウムが豊富な様々な食材を意識して毎日の食卓に並べてみると、カルシウム以外にもミネラルやビタミンなど骨にとって必要な成分も同時に摂ることができます。

また、骨のためにと週に一度、激しい運動やスポーツを急に始めることも注意が必要です。怪我をしてしまっては本末転倒。自分の体力に合った体操やウォーキングなど、無理せず毎日コツコツ取り組めるものがおすすめです。

日本人の閉経の平均年齢は50.5歳ですが、個人差があり早い人は40代で閉経を迎える人も。閉経を迎える前までに骨密度を高くしておくことで、閉経後の骨粗しょう症のリスクを下げることができます。

骨を強くするために食事・運動以外でできること

牛乳は骨粗しょう症対策に手軽かつ有効ですが、若い頃と違ってそんなに飲めなくなることも。カルシウムを気にした食生活や運動も、毎日続けるとなると体調によって大変に感じるときもあるでしょう。

そんなときは、機能性たんぱく質の 「MBP」も役立ちます。「MBP」は骨の細胞に働きかけ、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ、カルシウムを骨に定着させるという2つの機能があります。
骨密度が低いと指摘されても、落ち込むことはありません。大切なのは骨折をしないこと。骨折は完治までに時間がかかり、さらには寝たきりや認知症のリスクを高めるといわれているからです。

そのためにはいろいろな手段や食品を試してみて、無理なく取り組める方法を知っておくと楽しく続けられますよ。

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監修: 森 敦幸(もり のぶゆき)

医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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文責:良友 杏(よしとも あん)

文責:良友 杏(よしとも あん)

薬剤師。 薬局勤務などを経て、現在は子育てをしながら、健康や美容に関する記事の執筆を中心に活動。多くの情報が溢れる中、読者が古い情報や偏った情報に不安にならないよう、常日頃からメディアなどにアンテナを張って、自分の知識の更新に努めている。

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