美肌やメリハリのある体型づくりにはホルモンの分泌が重要

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40歳を過ぎた頃から、お肌の衰えやお腹まわりのお肉が気になってきた方も多いのでは?
女性ホルモンが急激に減少する更年期は、心と身体が大きく変化する時期です。
なんとなくイライラしたり、急に汗が吹き出したりすることもありますが、そんな心身の不調と女性ホルモンがどう関係しているの?と疑問に思いますよね。
まずは女性ホルモンの働きをきちんと知って、これからの美と健康のために、できることを考えていきましょう。

そもそも女性ホルモンって?

女性ホルモンには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があります。いずれも卵巣から分泌されるホルモンですが、特にエストロゲンはお肌の新陳代謝を促す働きがあり、「美肌ホルモン」と呼ばれています。
これが40歳頃から急激に減少するため、お肌の衰えを感じやすくなるのです。

また、エストロゲンには脂質の代謝を促進する作用もあります。代謝とは、食べ物の栄養素をエネルギーに変えて、体内で必要な物質につくり変えること。エストロゲンが減少すると脂質の代謝が悪くなるため、中性脂肪や悪玉コレステロールが増え、身体に脂肪がつきやすくなるのです。

さらに、骨の新陳代謝にもエストロゲンが関わっています。閉経後の女性が骨粗しょう症になりやすいのは、エストロゲンがほとんど分泌されないからだと考えられます。

▶骨の新陳代謝とは?詳しくはコチラ

更年期以降は成長ホルモンも減少!

美肌やスタイル維持には、成長ホルモンも重要です。子どもの成長に欠かせないホルモンですが、大人では「若返りホルモン」として働きます。

成長ホルモンの作用は、たんぱく質・脂質・ミネラルの代謝を促すこと。つまり、たんぱく質でできているお肌のターンオーバーを促す、脂肪をエネルギーに変える、骨を丈夫にするなど、女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きです。

成長ホルモンは睡眠中に分泌が増えますが、残念なことに、成長期を過ぎると分泌量が減り、40代ではピーク時の半分ほどになるといわれています。

女性ホルモンは増やせるの?

結論からいえば、更年期に差し掛かると卵巣機能が低下するため、女性ホルモンの分泌を増やすのは難しいでしょう。けれども、体内で女性ホルモンに変換される「DHEA」というホルモンは、副腎から分泌されるため、生活習慣の見直しによって増やすことができます。

DHEAも「若返りホルモン」と呼ばれ、免疫力を高める、代謝をアップする、血管を若々しく保つなどの働きがあります。

DHEAの分泌に大きく影響するのがストレスです。副腎はストレスと戦うためのホルモンも分泌するため、ストレスが多いと疲れてしまい、DHEAの分泌が減ってしまいます。更年期以降の美と健康のためには、ストレスをうまく対処することが大切なのです。

若返りホルモンを増やすカギは運動

運動はメリハリのある体型づくりに役立つだけではありません。ストレスを軽減する効果もあり、程良く疲れることで睡眠の質が高まります。これが、成長ホルモンとDHEAの分泌を増やすことにつながるのです。

さらに、ホルモンは血流に乗って運ばれるため、運動して血流が良くなると、ホルモンの働きも良くなります。筋肉を動かして骨に負荷をかける運動は、骨の新陳代謝を高めるためにも重要です。

まとめ

ホルモンの多くは年齢とともに分泌が変化しますが、生活習慣の影響も大きいとされます。
食事・運動・睡眠は美と健康の基本。バランスの良い食生活は案外難しいですが、テレビを見ながらスクワットをしたり、買い物ついでに散歩をするくらいなら、できそうな気がしませんか?

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文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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